がんやメタボリックシンドローム、脳卒中など生活習慣が原因で発生する病気には怖いものがたくさんあります。一般的には40代からは定期的な健康診断や人間ドックを受診するのが好ましいとされていますが、人間心理としては病院には病気だという明確な症状が出るまではなかなか行かなくてはと思えないものです。生活習慣病の多くは自覚症状のないまま静かに身体を蝕んでいきます。これは異常なのだと本人や家族がはっきりと気づくことが出来る自覚症状が出た時にはすでにステージがかなり進行している場合がとても多いのです。

もっと早くに治療を開始していれば患者さんの肉体的にも経済的にも少ない負担で完治させることも充分可能だったというケースも少なくないのです。人間ドックの目的はこのように病気が進行する前の自覚症状がない時期に病気を発見して適切な治療を行えるようにすることです。また、これらの病気は遺伝的なものや環境的なものの他には長年の生活習慣が原因になることが多いことから、人間ドックで体を調べることでその人の生活習慣上の傾向や問題を発見して、病気を未然に防ぐという目的もあります。まだ病気が発症していない段階なら、飲酒量を減らしたり、禁煙するなど運動不足や食生活などを改善するだけで充分な予防効果が見込まれるので、特に自覚症状がなく持病がない場合でも生活習慣の乱れに不安がある人は一度人間ドックで全身をチェックしてみる方がいいかもしれません。

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